一回一回の更新は短いですが続けるです。

ふとアクション小説(笑)のイメージが浮かんだのです。
アクションシーンはメインじゃないんですけどね()。
文字だけでアクション性を伝えるのは難しいし、
初めてですが、頑張ります。

なろうの方が読みやすいな・・・
Box.2に行く?


File.012 20171013

彼は男を見つめた。
「死んだ・・・のか・・・?」
しゃがんで、男を数秒だけ観察。大きく口を開け、目を見開いていた。しかし動かない。
彼は立ち上がったが、
「(・・・ん?)」
彼は右手の棒に目をやった。
電流のようなものは走っていなかった。力の流れもなくなった。
腰の高さに動かし、長さを確認した。元の長さに戻っていた。
「(・・・この棒・・・何なんだ?)」
彼は、棒について考えた。

「・・・・・・」
しかし、変なことが多すぎて、頭が回らないのですぐに考えるのをやめた。
「・・・とりあえず、外に出てみよう・・・」
彼は扉に近づく。右手に棒を持ちながら。



―――File Box.1 起と惑




File.000 20170920

・・・SET UP・・・


・・・0%


・・・14%


言語日本語化・・・


・・・29%


・・・37%


!ERROR!
記録が存在しません。
本体を初期化します。


・・・初期化中





・・・初期化完了


・・・56%


・・・70%


・・・87%


・・・99%


・・・起動完了


電源残り[測定中・・・]

File.001 20170922

「・・・っ・・・」
誰もいない部屋に彼は目覚めた。
「(・・・何だ・・・ここ・・・って・・・何だ・・・これ・・・)」
彼は目の前の物体を見つめた。
それと同時に、彼の体にぴりっと、電流が流れる。
が、彼は気づいていない。
「(・・・これは・・・・・・)」

「(人間の・・・手・・・?そして・・・腕・・・?)」
手から腕へ、腕から上半身へと、目を動かす。

「(あっ・・・俺・・・人間なのか・・・)」

File.002 20170924

漠然とした認識をすると、彼は自分のいる部屋を見渡した。
「どこなんだ・・・ここ・・・」
部屋には、窓は無く、外の景色はわからない。
白い壁と天井。自動ドアのようなもの。そして小さめのコンピュータデスクがある。

彼は白いベッドに脚を伸ばし座っている。
「今まで・・・ここで寝てたのか・・・」

「というか・・・俺は・・・誰なんだ・・・」
頭を抱えこんで考える。
しかし、自分が誰なのか、どういう経緯で今に至るのか、何もかもわからなかった。

File.003 20170925

彼は頭にやっていた手を離しもう一度部屋を見直す。
それと同時に、これからどうするかを考える。
「(とりあえず・・・この部屋を出て・・・いや・・・何も持たず行動するのは危険だ。何か・・・・・・ん?)」
ふと、目を右に向けると木製の低い棚。その上に何か置いてある。
「ただの・・・棒?」
長さ1m程の「棒」が置いてあった。
「・・・」
彼はそれを手に取り、自分の目の前に動かした。
「(ただの・・・棒だ・・・)」
重さはだいたい70g程だった。
「心もとないが・・・」

体をずらし、ベッドから降り、床の上に立った。
この動作中、彼はずっと棒を持っていた。

いや、棒が彼の体に吸い寄せられるように動いたのだ。
 
File.004 20170927

「(なんだ・・・この棒・・・何かを感じる・・・)」
彼は何かを察したようだが、それは形にないもの。
棒が自ら動いたことは気づいていない。

「(さて・・・)」
そういうと棒を右手に彼はコンピュータデスクへと近づき、それを弄り始めた。
「(何か有力な情報は・・・・・・ん?・・・あっ・・・)」
画面はタッチパネルだったので適当にデスクトップのファイルをタッチした。
すると、画面が切り替わり、画面には

[パスワードを入力してください]
[             ][OK]

「えぇ・・・パスワードか・・・」
彼が画面を見て頭を悩ませていると、

ドアの開く音が耳に入ってきた。

File.005 20170929

「っ・・・!」
彼は音がしたと同時にドアの方へと首を向けた。

ドアの前には男が立っていた。
「う・・・動いてる・・・! なぜだ・・・」
男は驚きと興奮が混ざった声で言った。
「(ぐっ・・・どうすれば・・・)」
彼の頭に一瞬で汗がにじんだ。
おそらく男は、自分を拘束、あるいは再起不能にしようとしている。
そんなことはこの状況の彼にも分かる。
その矢先、その男は腰の辺りに手をやった。
「・・・なんだ・・・?」
彼は男の腰にかかる物をみて困惑した。

「・・・剣・・・?しかも・・・金属・・・? 」

File.006 20171002

「こうなった以上、止めるしかねぇな・・・」
男はそう言いながら右手で剣を抜き、斜めに構えた。
だが、彼は男の武器が気になって仕方がなかった。
「(・・・なぜ剣・・・? 人殺しをするとき、今時なら銃とか、手榴弾とかじゃないのか・・・?)」
男が持つ剣は、最も頭に浮かびやすいと言える、60cm程の物だった。

剣について考えた後、彼はようやく身の危険を実感した。
「(・・・どうすれば・・・斬られたら終わる・・・)」
彼が着ていたのはスーツのような長いズボンに、Yシャツのようなもの。
戦闘用でないことは一目瞭然だった。
また、男との距離は目視3m。真後ろに壁はないが、左にはある。
「まっ・・・許してくれよっ!」
男はそう言いながら、脚を踏み切った。
「(っ・・・!)」 
 
File.007 20171003

男は剣を風を切る程の速さで左から右へと振った。
「・・・!」

「なっ・・・」
男はその状況に思わず驚いた。

彼が剣を避けてしまったからである。

避けた本人も静かに驚いた顔をしていた。
「なんだ・・・体が空気のように・・・軽い・・・」
常人なら、あれを避けることはまずできない。
だが彼は、それをひらりと後方へ避けたのだ。
「これ程だったのか・・・こいつは・・・」
男が感嘆と恐怖に浸っている間、彼はようやく悟った。
「(・・・こいつを殺らないと・・・殺られる・・・こいつに・・・・・・)」
「(なら・・・殺す・・・)」

File.008 20171005

彼の決意と同時に、右手の棒に電流が走る。
それも鈍く透き通った音と共に。
「(!?・・・)」
彼は棒へと目を向ける。男も、棒へと目を向け、そして顔を少ししかめた。
「(なんだ・・・この棒・・・)」
彼は、棒に自分の力が流れたように感じた。
「ちぃ!起動しちまったか・・・」
「(起動・・・これのことか・・・?・・・とにかく、これなら・・・!)」

「はあっ!」
彼は一歩、脚を踏みこみ、男の横腹を叩こうと、棒を振る。
「っ・・・!」
男はそれを見て、後退した。

棒は当たらず、低い金属音を発して壁に当たる。

「ぐっ・・・しかし・・・逃げられん・・・」
男は動揺していた。

彼から尋常でない"力"を感じたからだ。

File.009 20171007

「これ程だったのか・・・その力・・・」
男は息を上げながら語った。
「それでも・・・!」
男は剣を振り上げ彼へと近づく。
「はぁっ!」
「(くっ・・・受け止めろっ!)」
彼は棒を横にし自分の前へ動かし、止める。

―――

透き通った金属の音が響いた。

「(えっ・・・)」
彼は棒の様子に驚いた。
さっきまで特に印象もなくそこにあった棒が、金属のような輝きを発していたからである。
それはまさに棒に交わる剣と同じ輝き。
「(こいつ・・・一体何なんだ・・・・・・!)」
また、彼はもう一つ棒に変化を感じた。
「(棒・・・伸びてない・・・か・・・?)」

File.010 20171009

その棒は確かに、元の長さよりも長かった。
約15cm程伸びているのを彼は確認した。
「(っ・・・そんなことより!)」
受け止めていた棒で男の剣を振り払った。
男はその勢いに負け一歩後退した。
そしてこう言った。
「流石だ・・・私にはさっぱりだが奴の技術はすごい・・・」
「(・・・技術・・・この棒の事か・・・?)」
彼も男も少々息が上がっているが男の顔には何故か余裕が感じられる。

「(まだまだ・・・!)」
彼は男を叩こうと棒を横に振る。
しかし、男の剣に防御される。
そこでまたもや金属音が鳴り響く。
「(何か打開策を考えないと・・・このままじゃいずれこっちの体力が持たなくなる・・・)」
策を考える彼。だが、いまいち良い策は浮かばない。
「ふっ!」
彼の棒を振り払った男は今度は逆に彼を切りかかろうと斜めに剣を振ろうとした。
彼はふと、男の動作を見て、
「・・・・・・! そうか!」 
 
File.011 20171011

よくよく考えてみれば、簡単なことだった。
なぜ、自分は奴の剣を避け、受け止められたのか。

そんなの、奴の剣が遅いからに決まっているではないか。
「(それなら、切りかかるその時・・・隙を見せている時に・・・!)」
男が切りかかろうとしたその刹那、彼は男の方へ一歩踏み込み、
「ふっ!」
彼の横腹を力強く棒で叩いた。

「がっ・・・!」
男は口を大きく開き、濁った音を上げる。
(キン・・・)
男の持っていた剣は床へと落ち、乾いた音を発した。
「・・・っ・・・」
そして、床へと男は倒れた。